2015年02月22日

祈年祭・流鏑馬奉納行事

今回は、去る2月17日に斎行されました祈年祭、またその奉納行事として本日2月22日に斎行されました流鏑馬行事について書きたいと思います。

祈年祭(きねんさい、またはとしごいのまつり)は、毎年2月17日に伊勢の神宮をはじめ、全国津々浦々の神社で斎行される大祭の一つです。
一粒万倍となり、作物の豊穣や諸産業の発展、そして何よりこの日本という国家が益々に繁栄する事を祈願する祭祀です。当社でも2月17日午前11時より、三木市長、兵庫県議会議員、三木市議会議員、風馬鳴弦会御代表様他、多数の御来賓、御関係者の方々にご参列を賜り、滞りなく斎行致しました。

そして本日22日には祈年祭奉納行事として、古式弓道の保存会である風馬鳴弦会(ふうまめいげんかい)の皆様により、第9回目流鏑馬の奉納がございました。
流鏑馬行事は古来より国家平穏を祈念し全国で奉納されています。

本日はあいにくの天候で終始雨天ではございましたが、幸いにも午前中に予定していた神馬巡行行事、午後に予定していた流鏑馬の奉納共に大降りに見舞われることなく斎行する事が出来ました。

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木曽馬(きそうま)

流鏑馬をご奉納頂いた風馬鳴弦会は、三木の地に伝わる古流や弓馬の古流派を研究されており、馬と共に行う祭礼の復興を目的に結成された会です。弓道においては会員全員が現代弓道有段者で、乗馬も経験者であるとの事です。
風馬鳴弦会の御代表の方によりますと、武家が弓馬で戦っていた鎌倉〜室町時代に成立した弓馬の流派の源流が三木にある事がわかってきたそうで、大正時代に調べられた美嚢郡誌にも多くの馬術祭礼が残っているそうです。また当大宮八幡宮でも、武家の氏神として崇敬され、昭和49年まで連綿と流鏑馬行事が奉納されていたとの事です。
以来諸事情により途絶えていましたが、平成18年より風馬鳴弦会が結成、同年より流鏑馬が奉納され、復興より本年で9年、第9回目となりました。
また結成以降ご奉納頂いている流鏑馬は木曽馬という、鎌倉〜室町当時に乗られていた日本在来の馬に乗り、当時により近い形で奉納して頂いています。

以上が由来となります。

射手による流鏑馬奉納の後には、流鏑馬体験もございました。

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的の前に静止した状態であっても、なかなか的を射る事は難しいようですが、中には見事命中した方もいらっしゃいました。流鏑馬体験は、人数の都合上、午前11時より神馬巡行行事が行われている際に境内にてお申込み頂いていた方のみのようでしたが、体験して頂いた方には、縁起物として、射手が射抜いた割れ板をお持ち帰り頂きました。
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本年もご奉納頂いた風馬鳴弦会の皆様、また境内にご参集頂きました皆様に、この場をお借りして御礼申し上げます。ありがとうございました。




posted by 宮司 at 17:39| Comment(2) | 日記

2015年02月04日

節分祭

昨日は、17時より節分祭を斎行致しました。
御神前には柊鰯や、いり豆をお供えし、境内にて参列者の方々と共に豆まきを行いました。

節分は豆まきや恵方巻など、現在でもよく親しまれている年中行事の一つですね。
豆まきを行うのは、災厄を祓う意味があり、魔を滅するという事から豆を、災いの象徴ともされる鬼に撒きます。この時いり豆を使うのは、祓った災いから芽が出ないようにするためという事です。色々な意味が込められていますね。

昨日が節分の日でしたので、今日は立春となります。
まだまだ寒い日が続きますが、今日を境にだんだんと暖かくなってくる、はずです。
どうぞ皆様も疲れをださぬようご自愛ください。

今月2月17日には、一年の豊穣を祈る祈年祭(きねんさい、としごいのまつり)を斎行致します。
次回はその祈年祭について記事を投稿したいと思います。
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※今回は写真を撮影できませんでしたので、イメージとしてフリー画像を使用させて頂いております。
posted by 宮司 at 17:48| Comment(0) | 日記

2015年02月01日

鬼追式

今回は以前の記事でお伝えしていた鬼追式についてご紹介いたします。

鬼追式(おにおいしき)とは、毎年1月第3日曜日に斎行されている、厄除、商工業の発展を祈願する、大宮八幡宮、月輪寺共催の神仏習合のお祭り行事です。

鬼といえば、赤と青の鬼が多いようですが、この鬼追式で舞う鬼は赤と”黒”。
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鬼といえば、節分の豆まきで鬼を追い払うように、悪の象徴とされていますが

古い伝説に、その昔、善魂の赤鬼と黒鬼が、同族の無分別な非行振りを憂い、時の神と佛に心情を訴えました。神佛はその心情を汲み方策を与え、赤鬼と黒鬼は早速神佛の示した通りに松明を作り、大宮八幡宮の御燈明の火を松明に移してこれを振りかざし、荒れ回る鬼たちを鎮め、食豊かな春爛漫な平和が舞い戻った、とあります。

一見すると怖い顔立ちですが、鬼追式で舞う鬼たちはこの伝説に出てくる善魂の鬼たちです。

赤鬼と黒鬼が御神火をうつした松明を振りかざして悪い鬼を追い払ったように、赤鬼黒鬼たちが松明を振りかざし、悪い気を祓い除けます。
桜の枝を持った鬼が舞ったり、餅をついたりするのも
食物の豊穣、平和を祈念する意味があります。
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古くは江戸時代初期より続き、昭和11年まで毎年厳修されていましたが、戦争の激化等の諸事情により一時途絶える事となります。
しかしながら、この古くから残る類稀な伝統行事を何とか復興させたいと、鬼追保存会が結成されました。
以来昭和38年より毎年1月第3日曜日に行事を厳修し、現在に至るそうです。
鬼追保存会は、去る平成25年には結成50周年を迎え、現在まで残る鬼面に加え新たに4つの鬼面が新調され、三木市内の巡行行事も執り行われました。

今年は1月18日(日)に斎行され、計3回(午前10時30分、午後1時、午後3時)鬼たちによる舞が奉納されます。
非常に多くの参拝者が訪れ、境内は大変賑わっておりました。また当日は境内参道沿いに露店が並び、鬼追保存会より授与品として鬼の松明に木札を付けたお守りや、うどんやぜんざい、甘酒の授与もございます。

この記事をお読み頂いた皆様もよろしければ是非、当鬼追式へお越しください。

次回は明後日の2月3日、節分の日に行われます節分祭について記事を書きたいと思います。
ご覧いただきありがとうございました。

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posted by 宮司 at 17:29| Comment(0) | 日記